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2006年11月29日 (水曜日)

退院したい。

今旦那さまの病室には若い人が2人います。

一人は小学校6年生、一人は高校生くらいでしょうか。

先生や看護士さんと話をしている声が聞こえてきます。

「全身麻酔でショック死があるって聞いたことがあって、生検手術の時怖かったけど、生きてたから良かった」

「まさか自分が10代で癌になるなんて思わなかった。5年生存率とか調べると、俺生きていられるのかなって不安になる」

こんな会話が聞こえてきました。胸がつまる思いでした。

癌専門病院のこの病院では多くの人が同じ思いで闘病しています。言葉には出さないけれども旦那さまも同じ気持のはずです。

皆が生きよう、元気になろうと治療に励んでいます。

家族や周りの人間に何ができるのかな。。。と無力感を感じずにはいられません。

先週末も旦那さまは外泊許可をもらって我が家に帰ってきました。ヘモグロビンの数値が普通の人の半分近くまで下がっていて輸血をしてからの外泊でした。

日曜日の夜、外泊から戻ってくると旦那さまのお友達がお見舞いに来てくれたと看護士さんから手紙を受け取りました。

そこには「何もしてあげられないことがつらい」という内容がありました。

皆が「何か助けになりたい」と言ってくれます。そして何もできないことがつらいと言うのです。

私は毎日旦那さまの傍にいて旦那さまと話をしています。

・・・そっか私が旦那さまの傍に居られることって幸せなんだ。

私も旦那さまの病気を治すことができないし、痛みを取り除いてあげることなんてできないけど、傍に居られるだけでも幸せなことなんだね。

他の人は遠くから旦那さまを応援するしかできないんだから。

でもその応援がどんなに旦那さまのココロを励ましてくれているか。その力ってすごく大きい。皆のパワーを少しずつもらって病気と立ち向かえているんだと思います。

旦那さまはその手紙を読んだときにすごく穏やかな表情をしていました。最近咳と痰でつらそうな顔をして笑うことが少なくなっているのを見ている私はその顔を見てほっとします。

あ、パワーもらってるな。って。


旦那さまの胸水はその後増えることなく、かさぶたのような状態になってきています。

でも右肺は相変わらずしぼんだままで、そのせいで肺に送られる空気によどみができて軽い肺炎を起こしてしまいました。

相変わらず咳と痰がつらそうで、こみ上げる吐き気で食欲もあまりありません。

食べないことには貧血が治らないし免疫も下がってしまう。”食べなきゃ”と分かっていても食べられない・・・

放射線治療も全10回のうち半分が終わりました。昨日の診察では今照射しているところの腫瘍がやわらかくなってきているから効果が出ていると診断されました。

肺炎が落着いてくれたら退院です。

今週頭から退院をしたいと願っていた旦那さま。当初2週間くらいの入院と思っていたのがずるずると結局1ヶ月近くなってしまいました。

肺炎と言われたときはかなり凹んでいました。でも放射線の治療効果を聞いて気持を持ち直してきました。

今肺炎は抗生剤を飲んで落着かせようと狙っています。放射線治療は外来でも大丈夫なので、このまま何もおきなければ週末に退院となりそうです。

10月に胸水がたまっていることがわかってから早くも2ヶ月。この間リハビリもままならず体力がかなりおちてしまいました。

でもお腹の子のためにも少しでも体力を戻そうと奮起しないとね。ゆっくり一緒にがんばろうね。

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2006年11月21日 (火曜日)

はや2週間

入院して2週間がたちました。

旦那さまの胸水はおおかた抜かれ、今は経過観察中です。

このまま胸水が溜まらなければ一番いいのですが、もし溜まっていった場合、癒着剤を使うことになります。そうなるとまた高熱、痛みと戦わなければいけません。

金曜日につけていたドレーンを外して、土日は外泊許可をもらって我が家に帰ってきました。そして昨日のレントゲンで先生から、「少し溜まってきてるかも・・・」と残念な言葉。

胸水は全部が全部抜けきれるわけではないらしく、ドレーンを抜いた時点でも少しだけ水が残っているそうです。この水が少しドロドロしてくれるとかさぶたのように自然に癒着してくれるのだそうで、今日の超音波検査と今週のCTで最終的な評価を下し、癒着剤を使用するか決まると言うことでした。

どうにか自然癒着をしてくれるといいのですが・・・もし自然癒着をしてくれたならば、一度退院となります。

ただ、ソケイ部リンパ節の腫瘍が大きくなっていて、これに対しては放射線治療が行われます。今日から10回にわたって放射線治療が始まります。

今の旦那さまは呼吸の苦しさがなくなったものの、胸水を抜いたためか熱が38度後半まであがるようになってしまって、食欲減退により体力がなくなってしまいました。

外泊で家に帰ってきたとき、「久しぶりのシャバだ~」と冗談を言いつつ、久しぶりに湯船にゆっくりつかったものの、お風呂に入るだけでも体力が奪われてあまり動くことができませんでした。

せっかく家に帰ってきたのだから食べたいものを・・・と思ったのですが、食欲はほとんどなく、食べても咳でむせて戻してしまうほどでした。

おじややうどんを用意しても量が食べられないのです。

身体の痛み、熱にじっと耐える旦那さま。この人は本当に大人だな~と感心してしまいます。誰かに八つ当たりするでもなく、一人で戦おうとしているのです。

私は正直旦那さまが入院してからかなり情緒不安定になってしまいました。

不安と恐怖感が押し寄せてくるのです。でもきっと旦那さまにはそれ以上のものがあるでしょう。それは本人にしか分からないほどのものが。

ソケイ部の腫瘍がなぜこの2週間でこんなにも大きくなってしまったのか・・・肺の腫瘍はどうなっているのか・・・

でも今はとにかく体力が元に戻ってくれることを祈るのみです。まずは食欲を戻さないとね。。。

お腹の子は相変わらず元気にお腹を蹴ってきます。

お腹を見ていると外からでもお腹がうねっているのが見て分かるほどです。最近超音波検査で赤ちゃんを見ていなかったのですが、明日久しぶりに会うことができます。

旦那さま、楽しみにしててね。

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2006年11月14日 (火曜日)

いじめによる自殺

最近毎日報道される問題がいじめによる自殺。

文部科学省に送られる自殺予告の手紙。

内容に「死にたい死にたい死にたい・・・・」と書いているものもあります。

見ているととにかく腹が立ってしまいます。

なぜそんなにも自分の命を絶つことを願うのか。

今旦那さまのいる病院ではみんなが「生きよう・元気になろう」と、つらい思い、苦しい思いをしながら必死で治療しています。

健康な身体があることがどんなに素晴らしいことか。その身体の命を絶つことをなぜ願うのか。

そりゃ色々あるんだと思います。精神的な病が存在することもあるでしょう。でも身体が健康だったら何でもできると思います。

こんなに「生きよう・元気になろう」と治療に専念している人達を病院で沢山見ている一方で、「死にたい」と願う人の声をこんなにも多く聞くのはとにかくつらいです。

それはきっと私のような家族だけでなく、病気を患っている人の多くが思っていることだと思います。

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2006年11月 9日 (木曜日)

よにんべや?

旦那さまが入院して早くも4日がたちました。

入院した日、翌日はほとんど食べることもできずこのまま弱ってしまうのかと心配しましたが、病院で栄養剤の点滴をしてもらって、朝晩に胸水を抜くことで次第に元気になってきました。

相変わらずヘモグロビンの数値は低いので顔色はあまりよくありませんが、今日はお昼にマクドナルドのハンバーガーを食べるまで回復してきました。

やっぱり病院食が合わないようでどうしても味の濃いものを食べたくなるようです。。。

まだまだ咳と痰が出て、胸水を抜いたためか38度以上の熱も続いています。

それでも入院する前に比べればだいぶ苦しさもなくなったようで安心しています。

さて、「よにんべや」のブログを書く旦那さまは今回の入院では実は個室に入っています。

・・・なぜなら満床だから。

差額なし、もしくは差額が一番低いベッドも一杯でどこにも入れなかったのです。それでも旦那さまの苦しさを早く除くために急遽決まった入院だったので、やむを得ず個室に入りました。

先生、師長さんにベッドが空いたらすぐ移して欲しいと再三お願いして、来週の月曜日に晴れて「よにんべや」に移る予定です。

でもやっぱり個室って快適です。お見舞いに行く私が横になることもできるので、妊婦の私がお昼寝するにも最適で。。。

月曜にベッドを移るのが待ち遠しいような少しもったいないような。。。笑

旦那さまの胸水は順調に少なくなっていっています。

このまま自然癒着して、一日も早く我が家に帰ってきて欲しいです。

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2006年11月 6日 (月曜日)

負けない!

今日から旦那さまは入院しました。

胸水がたまりかなり息苦しくなったため緊急入院となったのです。

先月の26日に胸水を外来で抜いて、その2日後から夜になると38度の熱が続きました。それでも1週間は息苦しさがなくなりかなり楽になっていたのですが、3連休に入った頃からまた肩で息をするようになったのです。

我が家は2階が寝室のため、寝るときには必ず階段を上らなければいけません。そのたびに肩で息をして、しばらくじっとしていないと息が整わなくなりました。

咳・痰は相変わらずひどく、吐き気も出てくるようになりました。

食欲もなくなり、体力が落ちていくのが分かりました。

昨日は朝起きてから動こうとしたとき、右肺に痛みが走り、しばらく動けなくなりました。

夜お風呂に入ったときもお風呂で息苦しくなり動けなくなりました。

松葉杖で2,3歩歩くだけでも肩で息をしています。

靴をはくのも、車に乗るのも一苦労。

今朝病院に電話して診察依頼をしました。病院からは「かなり水が溜まってるだろうから入院の準備をしてきてください。」とのこと。

でも昨晩咳がひどくてほとんど寝ていない旦那さまはなかなか起き上がれませんでした。

1つの動作をするにも時間がかかり、病院についたのは昼過ぎでした。

病院の迅速な対応でそのまま即入院となり、レントゲン撮影、血液検査をしました。

レントゲンを見る限り2リットルくらい水がたまっているようで、今日応急処置として1200ccの水を抜きました。明日から3日間かけてドレーンをさして水を抜き、肺が膨らむことを期待します。それでもダメなら癒着剤を使うということでした。

もう1つ気になるのが貧血を起こしていることでした。しばらくご飯をまともに食べられていなかったので血液検査では栄養状態もあまりよくありませんでした。

普通成年男子のヘモグロビンの数値は13程度らしいのですが、今日の血液検査では9.0程度。

旦那さまの胸水は赤色で血液を含んでいるため、このまま胸水を抜く過程で輸血が必要になるかもしれない。とも言われました。

前の記事にも書いたけど、人間の身体って本当に複雑です・・・

ただただ弱ってしまった旦那さまを見てこれ以上旦那さまがつらい思い、苦しい思いをしなくて済むようにと祈るばかりです。

入院は2ヶ月ぶりです。

久しぶりに会った看護士さんは旦那さまを見て「ひょろってる」と言い、私のお腹を見て「大きくなった」と言いました。旦那さまが小さくなった分、お腹の子が大きくなってるような。。。笑

久しぶりに旦那さまのいない我が家。

病院で一人さびしく夜を過ごしている旦那さまを思うと、私もさびしいなんて言っていられません。

ご近所さんが心配して、帰ってきた私に酢豚と煮物を持ってきてくれました。(実は今日の午前中にも我が家の雑草をお腹の大きい私に変わって2人がかりで抜いてくださいました。・・・もう頭が上がりません。)

私が家に帰ってくればこうして気にかけてくれるご近所さんがいるから、さびしいなんて言っちゃダメですよね。

とにかく水を綺麗に抜いてもう水の溜まりにくい肺になって家に帰ってきて欲しいです。

とりあえず早くても2週間は入院することになるでしょう。

もう1つご報告。自家ガンワクチンの最後の免疫テストで陽性反応がでました。この反応は免疫ががん細胞と戦っていることを示すものです。

せっかく陽性がでたんだからこんなところで負けてはいられません!!

今回の病院の対応も非常に迅速で満床にも関わらず処置のためのベッドを用意してくださいました。本当に良いチームにめぐり合えたと思います。病院選びって本当に大事だと思います。その辺りのことはまた今度ゆっくり書きたいと思います。

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2006年11月 3日 (金曜日)

人体の不思議

ここ最近の旦那さまの体調ははっきり言ってあまりよくありません。

咳、痰、吐き気、発熱・・・見ているだけでもつらそうです。お風呂に入ったときは動悸もあるようでかなり息苦しそう。。。

もし私だったら「もうやだ~こんな状態!」と発狂して愚痴をこぼしているのだろうけど、そんなこと旦那さまは言いません。

だから余計に、精神的な面でも心配してしまいます。

でも逆に心配する私を気遣って無理やり笑顔を作る旦那さま。。。なんとも言えない気持です。

咳、痰、吐き気は胸水を抜いて肺が膨らんでいるために起こる症状であること、発熱は自家がんワクチン効果で免疫ががん細胞と戦っているために起こる症状であることを信じたいです。

私は仕事でもの作りをしていますが、

「どこどこの調子が悪い」⇒原因追求⇒「原因はこれだ!だから直しちゃえ!」

ということを日々繰り返していました。

でも人間の身体はこんな風に単純にいきません。

「熱が出た、咳と痰が出る」⇒原因追求⇒「可能性はいくつかあるけどこれ!っていう原因が分からない」

そして結局「もうしばらく様子を見ましょう」ということになります。

患者の立場としては「熱が出てるから、咳と痰が出るから、早く原因となるものを治してください。」という気持で一杯ですが、症状緩和の薬が出る程度。(今回は経過観察のため薬ももらっていませんが・・・)

胸水が溜まることで熱が出ることもあるけど、自家がんワクチン効果の熱かもしれない。

胸水が溜まることで咳と痰がでるけど、胸水を抜いたことで肺がふくらんでいるから出る咳と痰かもしれない。

お医者様は神様じゃありません。何が原因かなんてそんな簡単に分かるものじゃないのです。

つくづく人間の身体って複雑怪奇だなぁと思います。

今日これから自家がんワクチン最終の免疫テストチェックにクリニックへ行ってきます。

良い結果が出ることを期待します。

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