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2006年12月19日 (火曜日)

遺伝子治療薬

先週の木曜日、「ん?なんかできてる!」旦那さまが言いました。

「なに?」と見てみると、右肺の胸水を抜いた際にドレーンを刺したあたりに触ってわかるしこりが。。。

嫌な思いがよぎるのをごまかして、「明日受診しよう。」

翌日病院へ行くと「多分腫瘍でしょう」との先生の言葉。

・・・なんでこんなに旦那さまはつらい思いをしなくちゃならないんだろう。

先生曰く、軟部肉腫というのはやはり筋肉や骨との相性が良いらしく、どうしても外側に出てきてしまうらしいのです。

先生からは「今は左肺を守ることが第一優先」といわれました。

でも既にこのしこりが松葉杖歩行時に松葉杖と当たる部分らしく、旦那さまとしてはどうにかしてこの腫瘍の進行を止めたい。

以前ソケイ部の腫瘍が表面に出てきて座るのに違和感があったときにそうしたように、放射線治療で腫瘍の大きさを抑えられないか。と思いました。

そして先生に相談。正直今の旦那さまの体力では放射線照射を長く行うことができないかもしれない。といわれました。

それでも今ほとんどの生活範囲が家のソファーだけ。唯一トイレへ行くときの松葉杖まで取り上げられてしまったら・・・そう考えて先生に放射線治療を依頼しました。

年内の早いうちに治療をはじめたいと無理を言って、明日打ち合わせをしてきます。

残念ながら次から次へと腫瘍は進行しているのは事実です。旦那さまの体力も日に日に落ちていっているのを感じます。

身体も細くなって・・・

既に階段の昇降は不可能に。シャワーを浴びるのも、排便時にも呼吸が乱れ、1週間前から家に酸素供給装置(酸素濃縮装置)を入れて緩和している状態です。

後ろを振り返っても仕方の無いことだとは分かっていても、9月の肺転移確認、10月の胸水がたまってしまった頃から、こんなにも急激に旦那さまが弱ってしまったのはなぜ???と思わずには居られません。

足の切断手術の時、「今が一番つらいときだろう」と思っていました。でも蓋をあけてみたら、あれは始まりだったんだなって思います。咳と痰、薬の副作用もあってか吐き気に苦しみ、夜も2時間置きには起きてしまう旦那さまのストレスも限界に近づいています。

ただ、来月には生まれてくるお腹の子のために、そして私のために必死でがんばってくれています。

何かうつ手はないか・・・今の旦那さまの状態で抗癌剤治療は副作用でさらに弱ってしまうことを考えると怖くてできません。

そんなときに、自家がんワクチンを注射してくれたクリニックの先生から、新しい治療法の提案がありました。

日本では未承認の遺伝子治療薬です。もちろん自費診療になります。

でもこれまで軟部肉腫の患者さん2名のうち2名ともに奏効が出たということで、期待できるのでは?とのことでした。

さっそく先週の土曜日に説明会に参加してきました。日本ではまだ一つのクリニックでしか取り扱われていない薬です。

そのクリニックの先生にその後すぐに連絡をして今週の土曜日にセカンドオピニオンを受診してきます。旦那さまの今の全身状態を含め話をして、その新しい遺伝子治療薬を試してみようと思っています。

今の旦那さまの苦しさが少しでも楽になるのなら・・・何でも試してみようと思っています。

旦那さまの強いココロを信じて。奇跡が起こることを信じて。

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2006年12月14日 (木曜日)

母親学級

今日はマタニティクラスがありました。

妊娠9ヶ月に入り、初めての「母親学級」ってやつです。

なんだかんだで家を4時間以上空けることになるので、旦那さまのお姉さんに家に居てもらい、私は病院へ。

分娩時の呼吸法やら赤ちゃんが出てくるときの状態、乳房管理指導、他のママ達との座談会、先輩ママが赤ちゃんと一緒に自分の経験談を話してくれたり・・・内容盛りだくさんの2時間半でした。

あ~いよいよなんだなぁ。。。

旦那さまは立会いを希望しています。でも私が行っている病院では立会いクラスを受講しないと立会い分娩は不可能です。

その立会いクラスは約2時間程度講習を受けるらしいのですが、今の旦那さまの状態で2時間座って話を聞くことは難しい・・・

旦那さまの病状をすべてお話している主治医の先生に相談したところ、私達だけのために特別に時間を短縮して講習(説明会)をしてくれることになりました。本来なら月1回しか実施していない立会いクラスですが、特別に旦那さまと一緒に来週受けてきます。

私が出産のために1週間ほど入院する間、旦那さまは家に一人になります。その間、義母に来てもらうか、旦那さまも入院するか、今迷っているところです。

病院にいるストレスを考えたら義母に来てもらったほうがいいのかな・・・

いずれにしても、今の我が家の状態では私の出産もある程度計画的にせざるを得ません。

もともと、旦那さまの状態を知っている先生に、「主人が立会いを希望していて・・・」という話をしたところ、「旦那さんの状態のいいときの方がいいし、夜中とかじゃつらいよね。計画出産という選択肢もあるよ。」と言われました。

計画出産とは・・・いわゆる陣痛促進剤を使って、ある程度出産の時間をコントロールするというものです。

はじめ、私も旦那さまも子どもの誕生日を決めてしまうことはいかがなものか・・・促進剤の副作用っていろいろ聞くけど大丈夫なのか・・・悩みました。

先生からは

・薬を使う以上100%大丈夫とはもちろん言えない。

・ただ、日常的に我々医師は促進剤を使っていて、使い方を間違わなければ世間で言われているほどの危険性は無いと考えている。(使用時は様子を見ながら薬を使う)

・飛行機は落ちる可能性があるから、飛行機で旅行に行かない。というレベルの話になってしまう。

・後は二人の気持次第。

というお話でした。

旦那さまといろいろ相談した結果、うちの場合、周りの家族のサポートが必須になるため、私の入院日が決まっていることのメリットをとって、計画出産にすることにしました。

昨日の検診で、おなかの張りを指摘され、少し予定日より早くなるかもしれないとのことで、おそらく来年1月半ばくらいでの出産になりそうです。

赤ちゃんの様子を見ながら最終的な出産日を決めることになります。

産科の先生を始め、出産に関しての不安を取り除くために周囲が色々と動いてくれています。

今はとにかく赤ちゃんが元気に産まれることを祈るばかりです。

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2006年12月10日 (日曜日)

ありがとう

まもなく妊娠33週。
いよいよ9ヶ月に入っています。

先月の超音波検査でチビタの顔を久しぶりに見ることができました。
約2ヶ月ぶりに見たチビタは肉付きも良くなって人間らしくなっていました。
もう1400グラムくらいありました。標準サイズだそうです。今はもっと大きくなっているかな。

このチビタの顔が、なんとも大人顔でおどろきました。
そして鼻は旦那さまにそっくり。
全体の顔は私似で鼻だけ旦那さま???
出てきた瞬間から「どうも~」と敬語で挨拶してきそうな表情です。
赤ちゃんぽい顔とはとても言えない。。。

あ~~~早く会いたい!!

お腹がだいぶ大きくなって動きにくくなってきました。少し太りすぎかも。と反省しつつ、湧き出る食欲を抑えられない・・・

旦那さまが食欲なくて食べられない分、残ったものをついつい食べてしまい・・・
産後に後悔することは目に見えているから今からでも制御しないといけません。
わかっちゃいるけど・・・

11月の旦那さまの入院から精神的に不安定なのを自覚していた私に、友人が次から次へと手を差し伸べてくれました。

私の友人達は普段はあまりベタベタとくっついてくるタイプではないのですが、あるとき突然お見舞いの品を送ってきてくれたりします。
そして、つい2週間前には友人の一人が「病院通いでろくな食生活をしていない私とチビタの為に。」とお弁当を冷凍便で送ってきてくれました。しかも5食分。
もともと料理好きの子で、味も本格的。栄養バランスもばっちりなものばかりです。

そして今週、第二弾!と言って別の友人がまたも冷凍便でおかずや手作りチーズケーキを送ってきてくれました。

もし私が友人側の立場だったら・・・こんなマメなことできないな。と思うと、本当にありがたくて涙が出てきそうでした。

今日は旦那さまの友達が突然我が家に様子を見に来てくれました。
そして昨日も旦那さまの弟に雨の中車の中の荷物を整理してもらったり・・・

今はとにかく沢山の人に「ありがとう」を言いたいです。
誰かに見守られている安心感、遠くからでも支えられているという感覚、ココロが穏やかになるひと時です。

旦那さまの呼吸は相変わらず苦しそうです。
もしかしたら前より苦しくなっているかもしれません。
2階の寝室へ上がるだけでも一苦労。階段を上った後の呼吸の乱れは本当に見ていられないほどです。
寝ているときも咳で目を覚まします。呼吸ができなくなって苦しくて起き上がるようです。
1階で寝ることを考えないと。。。

もう、家に旦那さまを一人にすることすら怖くなっています。
神経質になりすぎかもしれないけれど、誰もいないときに苦しくなったら・・・と思うと一人にできない。
いよいよ義母に助けを求めることになりそうです。

少しずつだけど食欲は戻ってきているので、できる限りのフォロー体制をして、体力を戻していこうと思います。

毎日おなかの子に話かけています。「パパを応援してね。」って。

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2006年12月 8日 (金曜日)

入院そして退院

前回の入院は結局3週間以上の入院となり、30日に退院することができました。

その後、月曜日の外来診察で、右肺の肺炎がおさまっていないこと、相変わらず右肺が膨らまないことをいわれました。
そして今後これ以上の右肺の改善は期待できないということも。
先生からは「左肺を守っていくことを考えましょう。」といわれました。
この状態で左肺に炎症が起こってしまうとさらに息苦しくなってしまい、それが怖いというのです。左肺の腫瘍も大きくなっていることが確認されました。

そして水曜日、旦那さまは再び入院しました。
恐れていたことが起こってしまったかもしれない・・・
朝起きた時、普段あまり自分から身体の調子の変化を訴えない旦那さまが「左肺がぜいぜいする」と言ってきました。
左肺を守らなければいけない。。。
先生の言葉が頭に浮かびました。これで左肺まで機能しなくなったら・・・考えただけでも恐ろしい・・・

急遽病院に電話。先生も早めに受診したほうがいいとのこと。
担当医師に連絡をしてまたもやベッドに空きがないところお願いして一時的に個室に入ることになりました。
相変わらずこの病院の迅速な対応に頭が下がるばかりです。

正直、旦那さまも私も入院したくない。という思いの方が強いです。
薬を飲んで経過観察するなら家に居たほうが食事も取れるし。。。
でも咳・痰の息ぐるしさに加え、吐き気。
左肺ももしかして・・・と考えると家に居ることもリスクになりかねません。

定期妊婦検診の予定をキャンセルして昼過ぎに病院へ。

「外来でなく、直接病棟にきてください。」担当医師に言われて電話を切ってから、私は不覚にも旦那さまの前で涙が止まらなくなりました。
不安と恐怖でいてもたってもいられないのです。

「私が泣いてる場合じゃないよね。ごめんね」旦那さまに言いました。
旦那さまは「いいよ泣いて。」と頭をなでてくれました。
弱い奥さんでごめん。不安なのは旦那さまも同じです。

でも旦那さまは力強く言ってくれました。「奇跡を起こすから。」

病院へ行って看護士さんが胸の音を聴診器で聞いて・・・
「ん?あんまり様子変わってないんじゃない?」
レントゲン撮影の結果を見た先生も「左肺、大丈夫そうだよ。」
「明日採血して問題なかったら、明日帰ってもいいよ。」

・・・拍子抜けでした。

よかった。本当によかった。
今回は良い方向に裏切られました。
前回の受診から大きな変化はないということです。

相変わらず左肺を守らなければいけないという状況は変わっていないものの、朝感じた左肺のぜいぜいした感じは、左肺の肺炎を意味するものではなかったようです。

そして水曜日に緊急入院したけど木曜日に退院となりました。
病院からしたら人騒がせな患者です。。。
でも担当看護士さんは「ちょっとした変化でもこうやって受診したほうがいいから」と快く言ってくれました。

相変わらず旦那さまの咳・痰は苦しそうです。
でも「奇跡を起こす。」と言った旦那さまを信じて、私がメソメソしてる場合じゃないと反省した一日でした。

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